雪室貯蔵

標高300mの高地にある上根来は、雪が多い年には2mを越える積雪がある豪雪地域で、4月の終わりになっても軒下の日陰に雪が残っていたりします。

この冬のやっかいものを味方に替え、里山再生の起爆剤にしようというのが雪室貯蔵です。

雪室は、雪氷熱エネルギーを利用して食材を保存・熟成させる伝統的な方法で、上根来では間伐材で作った4m四方の貯蔵庫を高さ5mほどの雪山でおおっています。

貯蔵庫の中は温度1~2度、湿度は100%に保たれており、5月中旬ごろまでボツリヌス菌の繁殖が始まる3.3度未満を保ち、さらに6月中旬ごろまで庫内温度10度程度以下を保ちます。

ここに保存した食材は、みずみずしく長持ちするだけでなく、米や野菜はデンプンの糖化により甘みを増し、酒や酢、コーヒー豆などは刺激成分が減りまろやかになるなどの効果があります。

 

これまでの活動

平成25年度からの雪室プロジェクトの内容をまとめてあります。

そしてこれから…

28年度は、貯蔵の継続と参画業者開拓と小浜市や京都市での店頭販売・ネット通信販売を推進するとともに、市民に呼びかけ「預かり貯蔵」も始めたいと考えています。

そして鯖街道中継地点としてのグリーンツーリズムや地域特産のアブラギリ活用など、「上根来里山再生プロジェクト」として実施中の他の活動とも併せ、経済的に自立した里山保全・再生活動へと発展させていきたいと考えています。

最近の活動ブログから

2023年

12月

18日

与左衛門、冬眠

与左衛門の「冬じまい」に上根来へ。

上根来は積雪数cmほどですが、それでも与左衛門の玄関口は早くも屋根雪が落ちて冬囲いの波板が少し埋もれていました。

この冬囲い、週末が雪になるという天気予報を聞いて、大家さんがしてくれたものです。ありがとうございました。

最後のゴミ片付けをして、ブレーカーを落とし、ホームルーターも回収して、そしてこれが一番大変なのですが水抜き。簡易水道のバルブを閉じて屋外配管のドレンパイプを全部開き、凍結防止。

これから与左衛門は春まで眠りに入ります。

2023年

10月

29日

上根来のこれから(2)

今日は9月2日のワークショップを受けての現地ワークショップです。

朝方はかなりの荒天だったのですが、徐々に天候が回復してきました。

まずは鯖街道プチウォーク。根来峠までの区間でスポット見学をしますが、天候も悪かったので早めに切り上げて上根来集落見学に移りました。

そして昼食後に助太郎でミーティング。

大学の先生はじめ、有識者の方々もご参加いただき、さらに百里会の皆さんの熱い思いも聞けて、私にはすっごく有意義でした。

これからも上根来に深くかかわっていきたいなと思いまた。

2023年

10月

22日

タヌキやや元気になる

今日は上根来の奉仕作業です。

紅葉シーズン間近でずいぶん涼しい中なのでずいぶん楽でした。

今年はクルミの成り年なのか、あちこちでクルミがたわわに実っていました。

与左衛門の横の原っぱでタヌキに遭遇。どうやら疥癬に罹っていたタヌキのようです。

ずいぶん元気になってきたようで、冬を越せるといいのがなあと思って見ていました。

2023年

10月

05日

上根来はもう寒い

10月になるとさすがに涼しくなってきますが、今日は朝の気温が20℃を下回り、とうとうTシャツだけでは過ごせなくなりました。

上根来に行ってみたら、ちょうど雨が降ってきて一段と寒くなっていました。山歩きをしている人が雨に濡れると寒いだろうなあ。

助太郎にも与左衛門にも暖房器具は置いてはあるのですが、それだから余計に火事が心配な季節になってきました。

ナツメが熟してきました。一番美味しい頃合いです。ついつい10個ほど食べてしまいました。^o^;

2023年

9月

24日

人慣れしたタヌキ

与左衛門の片付けに行ったら、横の原っぱにタヌキが現れました。

逃げられないようにそーっと写真撮影。

与左衛門の近くには親子3匹のタヌキがいるのですが、これは下半身の毛が抜けていて、疥癬に罹った子狸のようです。

…などといっている間にどんどん近付いてきて、もう手が届くところまで来て、ゴミの入った袋をクンクンしています。

すっごく人に慣れてしまったなあ、目がちゃんと開いていないけど次の冬は越せないかもなあ…などと複雑な気持ちになりました。

上根来の冬は厳しいので、動物たちも冬を越すのが大変です。

この原っぱには潰れた小屋の跡があって、与左衛門の活動を始めた頃、親子のネコが済んでいました。母猫のあとをちょこちょこ付いていく子猫が愛らしかったのですが、大雪が降った冬を越したら見られなくなっていました。今も小屋の跡があるのですが、あそこにきっと小さな骨があるのだろうなと思っています。