上根来は「鯖街道」沿いの集落です。

古来、若狭は「御食国」として京の食文化を支えてきましたが、その若狭と京都をつなぐ街道を「鯖街道」といい、その中でも針畑峠を越えて朽木～京都鞍馬に向かう針畑越えルートは、道は険しいですが若狭と京都を結ぶ最短ルートとして盛んに利用されました。

上根来はその針畑越えルート上にある遠敷谷最奥の山村集落です。

かつでは炭焼きを中心に生計を立てていましたが、石油輸入などでこれが衰退し、次に植林に取り組みましたが、外材輸入で成り立たなくなり、ならばと畜産に取り組みましたがこれも牛肉自由化で終焉を迎えました。

そういう中、集落の皆さんは、できるだけ近隣に移転して近所づきあいを維持しつつ集落を無住かし、青壮年が「百里会」を作って集落の維持管理を担うようになりました。

現在、上根来はは無住になり、行政区としても消滅していますが、まるで人が住んでいるような集落景観を保っています。

百里会を中心に、まちづくりNPO・WACおばまなども参画して、小浜市のバックアップを受けて、様々な活動をしています。