もう遊びでは済まされないぞ

減塩へしこ改め低塩化へしこの漬け込み作業。今年の雪室プロジェクトは、「雪室実験」段階から一歩進んで、企業に「雪室を試してもらう」ことにした。

去年からすでに付加価値製品化しているとば屋はもちろんだが、今年は新たにわかさ富士や田村長などが参加してくれる。そんな中での田村長のへしこである。

低塩化へしこは、漬け上がったへしこを、塩分濃度の低いヌカの中に再度漬け込んで作る。普通の環境下でこんなことをすると雑菌が「わーい」とばかりに入ってきて食べられなくなってしまうのだが、雪室は有害雑菌がない環境下なので、悪くなることなく塩分が抜けていくわけだ。

 

今回使うへしこは、田村長で漬け込んだもの。三枚に下ろしたあと、頭も骨もない状態で漬け込むのが田村長風だ。

社長みずからヌカ作り。通常は、糠と鯖を塩漬けした塩水でヌカ床を作るが、今回は塩は極めて控えめ。

鯖をどんどん並べていく。三枚おろしの半身の鯖は、塩抜きには好都合な形だ。

 

 

2斗樽2つを仕込んだ。これを31日に雪室に入れて、1ヶ月ほどして取り出す。新しいブランド商品になればと心から願う。

今日はさらに若狭丸海さんから醤醢(魚醤)、チーズ工房リヴェリタさんからチーズ各種の提供をいただいた。

補助金を使って行政と一緒に試行錯誤をしている段階はすでに過ぎて、企業がお金と手間暇かけて作った商品をお預かりする段階に進みつつある。そのことを正面から受け止めると膝が震えるくらい緊張するのが本音だが、前に進むしかあるまい。